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聴診器

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月報 「聴診器」 2007/9

月報 「聴診器」 2007/9/1

 

今年の夏は暑かったですね。遅い梅雨明けで、涼しい夏を予想していましたが期待はずれだったようです。年々、夏の暑さが厳しくなっている気がします。将来が心配ですね。

 

8 高血圧⑧ 高血圧の薬物治療 カルシウム拮抗薬

高血圧に対して薬物療法を行う場合、降圧薬を使用します。現在では様々な種類の降圧薬が開発されており、病態にあわせた薬を選択することが出来ます。沢山の降圧薬は作用の仕方によって7種類ほどに分類されます。カルシウム拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬、利尿剤、ベータブロッカー、アルファブロッカー、中枢性降圧薬などです。それぞれのグループ内でも更に種類が分かれていきますが、薬の特徴や副作用は非常に似通っています。これはお酒の分類方法と似ています。アルコール飲料という大きな分類があって、その中にビール、ウイスキー、日本酒、焼酎などの大きな分類がありますが、更にその中に沢山の種類のお酒があります。キリンラガーもアサヒドライも多少の味の差はありますが同じビールの仲間ですから、日本酒やウイスキーほどの差はありません。薬も同じグループの薬は同じような作用をしますので、グループごとに特徴を説明していきます。

日本で一番良く使われている降圧薬はカルシウム拮抗薬というグループです。商品名ではノルバスク、アダラート、コニール、カルブロックなどがこれに当たります。血圧は全身の血管抵抗と循環血漿量によって決まりますが、カルシウム拮抗薬は血管抵抗を下げて血圧を下げる薬です。血管は血液を流す管ですがただの管ではありません。血管の壁には平滑筋とういう筋肉が入っていますが、平滑筋を収縮させて血管を縮めたり、平滑筋を緩めて血管を拡げたりします。平滑筋が緩んで血管が広がると、血管抵抗が減って血圧が下がります。カルシム拮抗薬は平滑筋にカルシウムイオンが入るのを阻害することで、平滑筋を緩め、血管抵抗を減らし、血圧を下げます。

カルシム拮抗薬の特徴は、有効性に優れている点です。降圧効果がでるまでの時間が短く、どの人にもまんべんなく効果が期待できます。また、心臓の血管(冠動脈)にたいしても血管拡張作用を持っていますので、狭心症にも効果が期待できます。昔のカルシム拮抗薬は、作用時間が短いのが難点でした。急激に血圧が下がるため、動悸が出ることがありました。しかし、最近のカルシウム拮抗薬はゆっくり長く効くように改善されおり、大変使用しやすくなっています。確実に下げたい例や、狭心症を合併している例に対してよく使用されます。

ただし、歯ぐきや足がむくんだり、頭痛がするなどの副作用もあります。血管拡張作用が強いため顔がほてることもあります。ほとんどの人には副作用はでませんが、こうした症状がある場合は薬を別のグループの薬に変更します。

上野循環器科・内科医院  上野一弘

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