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月報 「聴診器」 2015/02

月報 「聴診器」 2015/02/01

インフルエンザが大流行しています。現時点での感染者数は、2009-2010年に次ぐものとなっています。もっとも、2009-2010年はインフルエンザH1N1型が「新型インフルエンザ」として大流行した年でした。今回は通常のA型インフルエンザ(H3)が多いようです。例年、インフルエンザ流行のピークは毎年2月ごろですが、今季はピークが早く来ただけなのか、今後さらに増えるのかは不明です。とにかく、手洗いやマスクで感染予防をしましょう。

一般的にはインフルエンザは自然軽快する病気です。抗インフルエンザ薬を使用しなくても治癒します。報道では、重症例や死亡例が取り上げられますが、感染者数に比べると死亡率が高いとは言えません。持病のない人や若年者の方は過度に怖がることはないと思います。

一方、高齢者や心疾患を持つ人は重症化しやすいことがわかっています。このような方は、早めに抗インフルエンザを投与するようにしています。保険適応ではありませんが、予防投与をする場合もあります。

18 生活習慣 ⑫運動の種類

運動不足が様々な弊害をもたらすことはたびたび言われています。そのため、運動習慣を積極的に取り入れている方も多くなっています。ただし、運動にはいくつかの種類があり、それぞれに特性があります。特に、生活習慣病の改善や認知症の予防には有酸素運動がよいとされています。よく耳にする「エアロビクス」は有酸素運動の意味です。

体を動かすことは、筋肉を動かすことです。筋肉を動かすためにはエネルギーを作らなければなりません。エネルギーは脂肪や糖分から作られ、ATPという形で運ばれます。糖からATPを産生するときに酸素を利用しない場合と酸素を利用する場合があります。酸素を利用しない場合は、嫌気性代謝と呼ばれます。酵母が糖分を分解してアルコールを作るのも一種の嫌気性代謝です。一つのブドウ糖から嫌気性代謝では2個のATPが産生されます。酸素を利用する場合は好気性代謝とよばれ、一つのブドウ糖から36個のATPを作ることができます。好気性代謝では嫌気性代謝の18倍ものエネルギーを産生することができるのです。人の体の中ではこの二種類の代謝が起きています。運動強度が弱く、酸素を十分に取り込めて血液が豊富にある場合は好気性代謝が行われます。この時点での運動が有酸素運動と呼ばれます。運動強度が上がり、酸素供給量を上回ると嫌気性代謝が行われます。全身の筋肉は均等に負荷がかかり、一様に酸素が供給されているわけではありませんので、ある筋肉は好気性代謝の段階だけど別の筋肉は嫌気性代謝の段階だったりします。それぞれを正確に計測することは困難ですので、大部分の筋肉が嫌気性代謝をしている段階を有酸素運動としています。有酸素運動を10分以上続けていると、脂肪もアシルCoAの段階を介して、好気性代謝と同じように消費されます。散歩やゆっくりとしたジョギングが有酸素運動に当たります。エ

有酸素運動からさらに運動負荷をあげてくると嫌気性代謝の割合が多くなってきます。この段階を無酸素運動と呼びます。ただし、好気性代謝が完全に無くなるわけではありません。負荷がさらに進むと、乳酸が多くなり、血液が酸性になりかかります。これを代償するために、激しく息をして二酸化炭素を排出するようになります。無酸素運動の段階では脂肪はあまり消費されず、糖が主なエネルギー源となります。筋肉トレーニングや短距離ダッシュが無酸素運動に当たります。

上野循環器科・内科医院 上野一弘

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