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聴診器

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月報 「聴診器」 2006/4

月報 「聴診器」 2006/4/1

一暑くなりましたね。宗像では冬から一気に夏になるような気がしますね。

 

6 心不全④不全の治療

心不全を思わせる症状があり、検査で心不全とわかれば次は治療です。心不全の治療について大事なのは急性期の治療と慢性期の治療を区別することです。まずは急性期の治療から説明しましょう。

心臓の機能が衰えると体がむくんだり、息が苦しくなったりします。急性心不全です。急性心不全の治療では、まず心機能が低下している原因を治療することが重要となってきます。心機能低下の原因が急性心筋梗塞であれば、カテーテル検査をして早急に血行再建を行います。もし、原因が不整脈であれば投薬をしたり電気ショックをしたりします。また、もともと心機能が低下している場合に、体が無理をして急性心不全を起こすことがあります。このときにも体が無理をしている原因の治療が大事になってきます。たとえば、感染症がきっかけで心不全を発症した場合には抗生剤が必要ですし、貧血があればその治療をします。何より安静が一番大事です。

心不全は心臓による血液の供給と体の需要のバランスが崩れる病態です。したがって、心不全時には組織の血流が低下します。血液はさまざまなものを運んでいますが、一番重要なのは酸素です。そこで、急性心不全の治療ではできるだけ酸素濃度をあげるようにします。

急性心不全時には心臓のポンプ機能と体の水分バランスが崩れています。多くの場合はポンプ機能に比べて水分量が多すぎる状態になっています。この多すぎる水分が手足をむくませたり、肺にたまって呼吸困難を引き起こしたりします。多すぎる水分を出すためには利尿剤を使用します。利尿剤を投与しても尿が出ない場合には緊急に透析をします。透析ができない環境で急ぐ時には瀉血(血液を抜くこと)をする場合もあります。ただし、心機能が非常に低下している場合には、急に水分量を減らすと血圧が下がってショック状態になることもあるので注意が必要です。

心機能非常に低下している場合には、強心剤を使用する場合もあります、最近は漫然とした強心剤の使用について反省されていますが、やはり急性期の治療には強心剤は強い味方となります。強心剤の代わりに補助ポンプを使用するときもあります。空気で広がる細長い風船を動脈に入れて補助ポンプにするのです。それでもだめなときには、体外式の補助ポンプを使用します。最重症例では一時的に体外式人工心肺を使用して心臓が動かなくても生きて聞ける状態にします。

上野循環器科・内科医院  上野一弘

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