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聴診器

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月報 「聴診器」 2009/08

月報 「聴診器」 2009/08/01

 

現在、当院は新診療所を建築中です。現行の診療所は、約30年前に父が建てたもので、僕も子供のころからなじみのある建物です。しかし、①水道管が漏れるようになった、②急患に対応するような造りになっていない、③待合室のスペースが狭い、④多数のスタッフと多数の患者さんに向いた設計でない、などの理由で新診療所を建築することとしました。工事期間中は、駐車場が狭くなり、皆様にご迷惑をおかけします。新診療所では今まで以上に、よい医療が出来るように頑張ります。

 

11 脳卒中② 脳の血管

前回は脳の構造について大まかに説明しました。脳も体の臓器ですので血管から血液が供給されて働くようになっています。脳は体全体の2%程度の重さしかありませんが、血流は全体の20%が供給されています。脳にいく血管は首の血管から始まります。総頚動脈と椎骨動脈です。それぞれ左右に一本ずつありますので4本の血管で脳に血液を送っていることになります。総頚動脈は直径1cm程度の血管で、首の前方にあるため容易に手で触れます。椎骨動脈は3mm程度の血管で、首の後ろの骨の中を通っています。総頚動脈は顎の付近で内頚動脈と外頚動脈に分かれます。

椎骨動脈は左右が一本の脳底動脈となり脳幹や小脳に血液を送ります。左右内頚動脈と脳底動脈は大脳の下で「輪」を作ります。これは首の血管が一本詰まってもある程度血流を確保するためといわれています。この「輪」はウイリス大動脈輪と呼ばれています。この動脈輪から、左右前大脳動脈、左右中大脳動脈、後大脳動脈が分かれます。それぞれの大脳動脈の間を結ぶ血管は交通動脈と呼ばれています。

大脳動脈はさらに細かく枝分かれをしていきます。ここで大事なのは枝分かれをした血管は終動脈の形をとっていることです。枝分かれした血管同士の吻合が無い状態です。このため枝分かれした血管の一本が詰まってしまうと、他の血管が便宜を図って血液を供給することが出来ません。すると、詰まってしまった血管が養っていた脳細胞が死んでしまいます。

前大脳動脈は主に前頭葉に血液を送り、中大脳動脈は側頭葉と頭頂葉に血液を送り、後大脳動脈は後頭葉に血液を送ります。それぞれの血管は大脳の表面を走行しますが、途中で穿通枝という細い枝を脳の奥に出していきます。

以上は動脈の話ですが、脳にももちろん静脈があります。脳の静脈は脳の表面を走行するものと、脳底部を走行するものがあります。すべての静脈は頚静脈に集まり上大静脈から心臓に帰っていきます。

上野循環器科・内科医院  上野一弘

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