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月報「聴診器」1月号発行しました!

月報 「聴診器」 2021/1/01

昨年は新型コロナウイルスに振り回された1年でした。この感染症に立ち向かうには、国民すべてが協力しなければなりませんが、現実はそれとは程遠いようです。どんなに警告を出しても宴会やお茶会をやめない人々が多く、医療関係者は失望しています。結果として第三波は拡大する一方であり、福岡県も大変厳しい状況です。

感染を広げないためには、何時でも何処でも誰でもマスクをする必要があります。マウスシールドは役に立ちません。フェイスシールドは眼球を感染から守るのには役に立ちますが、飛沫防止にはならないのでマスクとセットで使用しなければなりません。マスクも、不織布のものが飛散防止に優れており、ウレタンマスクはあまり飛沫防止効果がありません。皆さんもできるだけ不織布マスクをしてください。食事の時はマスクを外しますので、同居されている人以外と一緒に食事をしないようにしてください。

 

28 糖尿病2 ①糖尿病とは?

さて、今回からは糖尿病について説明していきましょう。「循環器なのに、なぜ糖尿病の話?」と疑問に思われる方も多いかもしれませんが、循環器医にとっては無視できない病気の一つです。心筋梗塞や狭心症などの病気は、動脈硬化の進行によって発症しますが、糖尿病は動脈硬化を進行させる原因の一つなのです。最近は、糖尿病が心不全にかかわっていることも分かってきています。

糖尿病とは、読んで字のごとく「尿に糖が出てくる病気」のことです。この病気の存在は古くから知られており、西洋では紀元前のギリシャで、蜜のような尿が多量にでる病気として記録されています。日本では、「消渇病」と呼ばれ、藤原道長がこの病気であったと「大鏡」に記録されています。なお、藤原道長は糖尿病の合併症である糖尿病性網膜症と皮膚感染症があったようです。近代では夏目漱石も有名ですね。

糖尿病は、昔は珍しい病気だったようです。今のように糖尿病の患者さんが増えたのはごく最近のことのようで、昭和初期までは数千人に一人程度の珍しい病気だったようです。ところが、最近の統計では、日本には約1200万人の患者さんがいるそうです。10人に一人が糖尿病という状態です。まさに、現代の国民病です。

糖尿病は血糖値が高くなり、その結果として尿中に糖が出てくる病気です。尿量が増え、疲れやすくなり、感染症に弱くなります。あまりにも血糖が高い場合は倒れることもあります。しかし、初期の段階で症状が出る人はそれほど多くはありません。怖いのは合併症です。高い血糖が続くと全身の血管に動脈硬化が進んできます。目の動脈硬化が進めば、目が見えなくなります。腎臓の血管に障害が起これば、尿が出なくなり、人工透析が必要になります。末梢神経も障害を受け感覚が鈍くなったり、手足に痛みが出ることがあります。糖尿病で神経、目、腎臓がやられてしまうことが多く、糖尿病の三大合併症と呼ばれます。それぞれの頭文字をとって「しめじ」と覚えてください。また心臓の血管の動脈硬化が進めば狭心症や心筋梗塞になります。脳の血管に動脈硬化が起これば、脳梗塞となります。足の血管が詰まり足が壊死する病気にもなります。これらの血管合併症は、壊死、脳梗塞、狭心症の頭文字をとって「エノキ」と覚えます。糖尿病による、失明や人工透析、寝たきり患者さんは激増しており、医療費高騰の原因となっているともいわれ、社会問題化しています。

 上野循環器科・内科医院  上野一弘

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