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聴診器

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月報 「聴診器」 2007/11

月報 「聴診器」 2007/11/1

 

もう11月、晩秋ですね。それにしては、暖かい日が多いようにも思えます。今年は暖冬なんでしょうか。

 

8 高血圧⑩ 高血圧の薬物治療 βブロッカーとαブロッカー

降圧薬の説明が続きます。これまで、カルシウム拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬について説明してきました。今回はβブロッカーとαブロッカーについて説明します。

体には、血圧を調節するさまざまな仕組みがあります。前回登場したレニン・アンギオテンシン系もそのひとつです。そのほかに、自律神経でも血圧は調節されています。自立神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経は活動時に優位になる神経です。交感神経が興奮すると、血圧が上がり、脈拍が速くなります。運動時は交感神経が興奮する代表的な状態です。逆に副交感神経は、血圧を下げ、脈拍を遅くさせます。睡眠時は副交感神経が優位となる代表的な状態です。交感神経と副交感神経はシーソーのように調節しながら、周期的にバランスを変えています。通常は、朝、目がさめると交感神経が優位になり始め、日中の活動時には交感神経優位な状態が続きます。夜になり就寝すると交感神経の活動が下がり、副交感神経が優位となります。交感神経は運動以外にも、感情的興奮やストレスなどでも活性化されます。副交感神経は腸管刺激や過緊張などでも優位になります。一般に高血圧症では交感神経が優位な状態となっています。この交感神経をブロックする薬がβブロッカーとαブロッカーです。

交感神経にはα作用とβ作用があります。α作用は主に血管に働き、血管を収縮することで血圧を上昇させます。β作用は主に心臓に作用して心拍を早くしたり、心臓の収縮を強くしたりします。また、β作用は腎臓に働いて、レニン・アンギオテンシン系を刺激して血圧を上げる作用もあります。

αブロッカーはα作用を阻害することで血管を広げ血圧を下げる薬です。早朝高血圧を伴う症例などに有効といわれています。カルデナリンやデタントールなどがこれにあたります。大きな副作用はありませんが、立ちくらみが出やすいのが特徴です。起立時には交感神経のα作用で血管が収縮し頭に血液を上げるような仕組みになっていますが、これを薬が阻害するためです。

βブロッカーはβ作用を阻害することで血圧を下げる薬です。心拍数が早めの症例などに有効です。また心不全の治療効果もあります。アーチストやメインテートがこれにあたります。脈拍が遅くなったり、喘息がでたりすることがあるので、使用に注意を要する薬でもあります。

上野循環器科・内科医院  上野一弘

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