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月報「聴診器」7月号発行しました!

月報 「聴診器」 2020/07/01

新型コロナウイルス感染は北九州の第二波も収束し、福岡県では比較的落ち着いてきています。日本全国をみると東京をはじめ感染の再拡大が懸念される地域もあります。僕が注目しているのは北海道です。北海道では昼に高齢者が集まってカラオケを楽しむ、いわゆる昼カラオケでクラスターが発生しています。僕は、カラオケはお互いに唾を掛け合う、感染リスクがすごく高い行為なのでクラスターが発生するのは当然だと思います。マイクのカバーを変えた程度では飛沫予防にはなりません。マスクをして歌うか、個人個人をパーテーションで区切るべきでしょう。

「むなかた第九合唱団」が今年のコンサートの開催を見送ると連絡がありました。合唱も感染リスクが高い行動なので、理性的な判断だと思います。関係者の皆さんは苦渋の思いでしょうが、多くの方の命と地域の医療体制を守る決断だったと思い、医療者の一人として感謝します。一方、カラオケの集まりは、宗像でも行われているようです。できれば、もうしばらく我慢を続けてほしいと思います。子供たちについては、リスクが低いことが分かっています。マスクでの登下校も本来は不要ですし、熱中症の危険が心配です。

世界中では、自粛を緩和した地域で感染の再拡大がみられています。新型コロナウイルスは無症状の段階から、ウイルスを排出し周りの人を感染させます。新型コロナは気長に付き合わなければならない病気です。症状のある人はもちろん、症状のない人も飛沫に注意する必要があります。

 

27 高血圧2-高血圧の薬物治療 カルシウム拮抗薬

日本で一番良く使われている降圧薬はカルシウム拮抗薬というグループです。商品名ではノルバスク、アダラート、コニール、カルブロックなどがこれに当たります。血圧は全身の血管抵抗と循環血漿量によって決まります。カルシウム拮抗薬は血管抵抗を下げて血圧を下げる薬です。血管は血液を流す管ですがただの管ではありません。血管の壁には平滑筋とういう筋肉が入っており、平滑筋が収縮すると血管が縮まり、血管抵抗が上がります。平滑筋を緩めると血管が拡がり、血管抵抗が下がります。カルシム拮抗薬は平滑筋にカルシウムイオンが入るのを阻害することで、平滑筋を緩め、血管抵抗を減らし、血圧を下げます。

カルシム拮抗薬の特徴は、有効性に優れている点です。降圧効果がでるまでの時間が短く、どの人にもまんべんなく効果が期待できます。また、心臓の血管(冠動脈)にたいしても血管拡張作用を持っていますので、狭心症にも効果が期待できます。昔のカルシム拮抗薬は、作用時間が短いのが難点でした。急激に血圧が下がるため、動悸が出ることがありました。しかし、最近のカルシウム拮抗薬はゆっくり長く効くように改善されおり、大変使用しやすくなっています。確実に下げたい例や、狭心症を合併している例に対してよく使用されます。

ただし、血管拡張作用が強いため顔がほてることもあります。歯茎や足がむくんだり、頭痛がするなどの副作用もあります。むくみについては、意外と多いなと思います。その場合も、減塩をすれば改善する場合もありますので、塩分を減らすように助言をします。歯茎の腫れについては、意外と見過ごされていることもあります。歯肉炎として歯科で治療をしているけど改善しない場合は、相談してみてください。副作用は必ず出るものではなく、大半の人に問題はありません。しかし、こうした症状がある場合は薬を別のグループの薬に変更します。

 上野循環器科・内科医院

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