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聴診器

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月報 「聴診器」 2009/04

月報 「聴診器」 2009/04/01

 

WBC、日本代表チームが優勝できてよかったですね。テレビに釘付けだった人も多いのではないでしょうか。特に原監督の采配はすばらしかったですね。我慢と信頼はどの分野でも大切だな、と感じました。

 

10 脂質異常症④  検査

前回は、脂質異常による動脈硬化を説明しました。今回は脂質異常症の検査を説明します。脂質異常症の検査は、血液検査と動脈硬化の検査に分けられます。血液検査では中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロールを測定します。また、糖尿病の有無は治療目標値に影響を与えますので血糖値やHbA1cも測定します。二次性高コレステロール血症のチェックも必要です。代表的なものは甲状腺機能低下症なので、甲状腺機能を測定します。ネフローゼ症候群という腎臓の病気でもコレステロールが上がります。このため、検尿をして蛋白尿のチェックをすることもあります。

脂質異常症の問題は、つまるところ、動脈硬化の問題です。脂質異常症といわれた場合に、大切なのは今の動脈硬化の程度を把握することです。当院では脈波測定と頚動脈エコーを利用して、動脈硬化の検査を行っています。動脈硬化が進めば、動脈は硬くなり、内腔が狭くなります。脈波測定は手足の血圧を同時に測定し、動脈の硬さと詰まり具合を調べる検査です。手足の血圧と同時に心臓の音も調べ大動脈弁が閉まる音が手足の血管にどれぐらいの速さで伝わるかを調べます。動脈が硬ければ音は早く伝わるし、柔らかければゆっくり伝わります。当院の機械では動脈の硬さはCAVIという指標で表されますが、CAVIが9以上で「硬い」と判断されます。血管の硬さは年齢に比例しますので血管年齢も分かります。この検査では手足の血圧を同時に測定します。動脈硬化が進行して、手や足の動脈が狭くなっていれば、狭くなった部位の血圧が下がります。手足の血圧を同時に測定することで、手足の動脈の狭窄がチェックできます。

当院では頚動脈エコー検査も取り入れています。動脈硬化が進めば動脈の壁が厚くなっていきます。エコー検査では首の動脈を観察して、壁の厚さを測定します。正常では動脈の壁は0.8mm程度ですが、動脈硬化が進行すれば厚くなってきます。患者さんによっては、一部だけボッコリ肥厚しています。このボッコリをプラークと呼びますが、エコーではプラークの形や大きさ、破れやすさなどを調べます。中には血管が詰まりそうになっている方もいて、びっくりすることもあります。

症例によっては、運動負荷心電図をする場合もあります。狭心症のチェックのためです。心臓の血管・冠動脈に動脈硬化が進めば狭心症を引き起こします。狭心症は普通に心電図をとっても分からないことが多い病気です。運動をすると心臓の必要血流が増大しますが、狭窄があれば血流が不足するので心電図に変化が出てきます。

これらの検査は体に負担をかけずに出来る検査です。経過観察のために、採血と同じように繰り返しできるところが便利ですね。

上野循環器科・内科医院  上野一弘

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