• お気軽にご来院・ご相談ください。
  • FAX:0940-33-3614
  • 福岡県宗像市須恵1丁目16-19

聴診器

choushinki

MENU

月報 「聴診器」 2008/6

月報 「聴診器」 2008/6/1

 

歩いて通勤をしていると、よくヘビを見かけるようになりました。途中の池ではカタツムリが大発生していました。子供たちの足はますます臭くなってきました。梅雨の始まりですね。

 

9 糖尿病③ 糖尿病のタイプ

血糖値が高くなる病気が糖尿病です。血糖値が高くなる原因はいろいろあり、原因によって糖尿病のタイプも分かれます。

  1. I型糖尿病。以前はIDDM(Insulin Dependent Diabetes Mellitus)と呼ばれていました。日本語では「インスリン依存性糖尿病」との意味です。これは、膵臓からインスリンが出なくなる病気です。膵臓にはランゲルハンス島とういう組織があり、そこにはβ細胞というものがあります。このβ細胞からインスリンは出ていますが、I型糖尿病ではβ細胞が障害を受け、インスリンが出なくなってしまっています。このため、糖を臓器に取り込むことが出来ずに、血糖値が上昇します。治療にはインスリンが不可欠なので「インスリン依存性」と呼ばれていました。β細胞が障害を受ける原因は長い間不明でしたが、最近は自己免疫によるものと考えられています。β細胞を攻撃するような抗体を自分の体がつくり出してしまう病態です。I型糖尿病は、若年者に多く、ある日突然発症します。発症原因として、食生活や生活習慣の影響は全くありません。多い疾患ではありませんが、生活習慣が原因となるII型糖尿病とは病因全く異なることは、もっと知られるべきだと思います。
  2. II型糖尿。以前はNIDDM(Non Insulin Dependent Diabetes Mellitus)と呼ばれていました。日本語では「非インスリン依存性糖尿病」との意味です。I型糖尿病がインスリンの絶対的不足によって引き起こされるのに対して、II型糖尿病はインスリンの相対的不足によって引き起こされます。カロリーが体内に取り込まれ血糖値が上昇し始めると、インスリンが分泌されて血糖値が正常化します。しかし、正常の膵臓でもインスリンの分泌能には限界があるので、過食などにより多すぎるカロリーが体内に入り、インスリンの処理能力を上回ってしまうと、血糖値が異常に上昇します。血糖値の上昇が続けば、高血糖によりインスリンの効きが弱くなったり、インスリンの分泌が低下したりします。このため、更に血糖値は上がり病態を悪化させていきます。病因としては、遺伝的背景の影響もありますが、主たるものは過食や運動不足による生活習慣の悪化です
  3. 続発性糖尿病。ほかの病気や、薬によって引き起こされる糖尿病です。クッシング病などの病気では血糖値を上げるホルモンが多量に分泌されるために糖尿病を発症します。重症膵炎では膵臓からインスリンが分泌されなくなり血糖値が上がります。ステロイドホルモンを多量に長期間摂取すると糖尿病を発症しやすくなります。 上野循環器科・内科医院  上野一弘

発熱や風邪症状のある方は、来院前に電話でご連絡をお願いします。

お電話
WEB予約