梅雨真っ只中ですが、晴れた日は真夏のように厳しい暑さとなっていますね。
気温が上がり始めたこの時期、熱中症にもなりやすく、体調管理が難しいと思います。
大雨による災害も心配されますね。
一方、新型コロナウイルス感染症は九州では比較的落ち着いた状態を維持しています。
県外への移動制限がなくなったり、各種店舗の営業時間が戻ったりと、マスク着用やソーシャルディスタンスの確保など、新しい生活様式を取り入れながらも少し日常が戻ってきていますね。
とはいえ、ウイルス自体はなくなったわけではありません。今後しばらくしたら完全になくなるものでもありません。
そこで、当院では新型コロナウイルスに対する検査を導入しました。
新型コロナウイルスの検査には、流行初期からテレビでも頻繁に聞かれているPCR検査の他に、抗原検査と抗体検査があります。
当院でできる検査の種類は、抗原検査と抗体検査です。PCR検査はできません。
「抗原検査」と「抗体検査」とは何が違うがご存じでしょうか?
「抗原」とは病原体であるウイルスや細菌そのもののことです。
「抗原検査」は、細菌やウイルスに感染しているかどうかを調べる検査です。
インフルエンザが疑われるときに行う検査は、この「抗原検査」です。
また、細菌やウイルスに感染すると、人の体内ではそれらを体から除去するための分子(免疫グロブリンというタンパク質)を作ります。細菌やウイルスと戦う兵隊ですね。
これを「抗体」といいます。
血液中にこの「抗体」があるかを調べるのが「抗体検査」です。
つまり、
・抗原検査・・・今感染しているかどうかを調べる(鼻または喉の粘液を綿棒で取ってきて検査)
・抗体検査・・・過去に感染したことがあるかどうかを調べる(血液検査)
ということです。
当院でもこの抗体検査と抗原検査が行えるようになりましたが、抗原検査は医師が必要と判断した場合に限ります。
また、感染症指定医療機関での抗原検査は行政検査となるため、検査費用に自己負担はありませんが、当院は指定医療機関ではありませんので、医療保険適用となります。そのため、通常の診療・検査と同等の自己負担が生じます。
抗原検査はPCR検査に比べ、正確性に劣るといわれていました。そのため、抗原検査で陰性でも、PCR検査による再検査が必要とされていました。しかし現在では、発症して数日の期間に限ってはPCR検査とほとんど誤差はないことが検証され、抗原検査で陰性だった場合、陰性と確定診断できることとなりました。
一方、抗体検査は精度が不確かな面があるため、感染歴があったとしても、陰性と出ることもあります。また、陽性だったからといっても、今後感染しないと保証できるものでもありません。もちろん、今感染しているのかが分かる検査でもありません。自費での検査となり、8000円ご負担をいただきます。
以上のことをご了承いただいたうえで、当院では抗原検査、抗体検査を受け付けています。
ご希望の方はまずは電話でご相談ください。
まだまだ長い戦いが続きますが、ウイルスとうまく付き合いながら、できることを楽しんで前向きに過ごしていきたいですね。
検査について詳しく知りたい方は、以下のHPを参照してください。
厚生労働省HP>>>こちら
日本感染症学会HP>>こちら
上野循環器科内科医院 看護師 中島